3分で教えます! vol.23 「企業と従業員をつなぐサービスプロフィットチェーン」


ここのところ世間を騒がせている「バイトテロ」問題。
従業員であるアルバイトが店の商品やサービスをネタにして悪ふざけをした動画を撮影、投稿することでネット上に開示されてしまい、
企業の信用を失墜させてしまっている問題です。
従業員個々のモラルもそうですが、企業としての従業員管理にも問題があるのではないかと問題提起され、企業の管理体質が問われている向きもあります。
今回取り上げる「サービスプロフィットチェーン」はまさにそういった観点に着目し、フレームワーク化したものといえるものなのです。

サービスプロフィットチェーンとは

そのまま訳すと「サービスの利益の循環」とでもなるのでしょうか。
ここでいうチェーンは「輪」であったり「鎖」という意で、相互に繋がりあい循環しある様を表します。

具体的には、従業員・顧客・業績という要素があり、それぞれが相互に作用していることを意味しています。


(参照:https://www.msandc.co.jp/column_msc/cms_005)

上図をみると、従業員感動満足(EIS)、顧客感動満足(CIS)、業績が相互に作用しあっているのがわかります。
つまりは従業員の満足度を高めることが顧客感動を呼び起こし、結果として業績の向上に作用する。そして業績が上がれば従業員も満たされ、よりよい質のサービスを提供するようになる・・・、という理想の循環を巻き起こすことになります。

サービスの質の高さに定評のあるリッツカールトンやディズニーを運営するオリエンタルランドなどは早くからこの概念に着目し取り入れているといわれています。

このモデルが提唱されたのが1994年頃といわれていますから、今から30年近く前に従業員の重要性が説かれていたことになります。

サービス・マーケティング

似た概念に「サービスマーケティング」というものがあるので、あわせて紹介しておきましょう。
こちらも企業・従業員・顧客が登場し、企業→顧客へのアプローチと同様、企業→従業員へのアプローチも存在させ重要性を説いています。


(参照:https://www.ut-mana.jp/human_dev/592.html)

インターナルマーケティングと分類し、企業がまず取り組むべき戦略として位置づけられています。

いかがでしたか?


企業と従業員のあり方ということで今回はサービスプロフィットチェーンを取り上げてみました。
従業員の生活を保障する意味での賃金を提供し、働きやすい環境を整備することで企業は従業員に報いますが、モチベーション・モラルなどといった定性的な項目は評価しづらく、即時性のある対策も難しい分野だと思います。

冒頭のバイトテロ問題についても損害賠償を起こし、法的な側面からの締め付けを行う動きもありますが、果たしてそれで解決するのか。
こういったいたずら行為は以前から起こっていたもので新しい事案ではないものの、これだけ世界への発信が容易となった現在社会。
これからは外国人労働者も増え、文化・言語の問題なども出てくることが想定されます。
企業と従業員のつながりについて一考させられる問題といえるのではないでしょうか。

これからも色々なテーマを取り上げていきます。リクエストなどあればページ下部のコメントから送ってください!

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