H31 秋 ITストラテジストに合格できた取り組み

2019年秋期に開催された情報処理試験「ITストラテジスト」を受験、合格していましたのでその際の取り組みなどをお伝えします。

ITストラテジスト試験とは

情報処理技術者試験のひとつになります。
IT関係の国家資格である情報処理技術者試験はランク別に階層が分かれていて、最上位のものは分野ごとに独立した資格となり、
今回受験する「ITストラテジスト」は最上位に位置する経営戦略立案の専門資格となります。


(参照:IPA情報処理推進機構)

上記が情報処理技術者試験の構成図となります。

エンジニアの資格ルートとして標準的には、

ITパスポート(昔のシスアド)

基本情報技術者

応用情報技術者(昔のソフトウェア開発技術者)

それぞれのスキルパスに応じた高度資格

となります。
応用情報技術者までは取得しているので、上位資格も取得しておきたい!と思い受験してみました。

試験内容

さて、そのITストラテジストですが高度資格と言われるだけあり、難関資格とも言われています。
特色としては、

1.試験が4つあり、それを1日で行う。(部分免除制度あり)
2.特に午後問題は記述のみの問題。ひとつの解答が2000文字程度の論文レベルになるものもある。
3.合格率は15%程度
4.当日不参加が多い(これは情報処理技術者試験すべてに言えますが)

まず1.の試験の種類ですが、午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱと分かれています。
午前Ⅰと午前Ⅱは選択式でIT全般を含めた経営やマネジメント関連の問題です。

午後Ⅰ、午後Ⅱは長文問題を読み解き、問に対して記述で答える形式になります。

情報処理技術者試験の中では一番文系寄りの分野と言えそうです。
受験者の平均年齢が約40歳とかなり高めの資格であることも特徴のひとつと言えるかも知れませんね。

勉強の仕方


午前Ⅰは高度試験共通となり、また今回は免除だったので本番は午前Ⅱから。なので対策もⅡから始めました。
対象範囲はけっこう広範囲で投資の考え方や経営理論、セキュリティ分野など多岐にわたります。
中小企業診断士の企業経営理論や財務会計を勉強していたので基礎は出来ていると判断し、過去問題の対策のみとしました。
情報処理全般に言えるのですが、過去問題からのそのままの流用や類似問題といったのは例年結構なウエイトを占めるので、択一問題に対しては過去問題に注力するのが得策と言えるかと思います。
過去5年分ほどを通して知らないキーワードをピックアップし、学習。基礎があればこのステップだけで十分でした。

次は午後Ⅰ。
いわゆる長文問題で、回答は記述のみと読解力と文章力が問われる構成です。
ダイレクトに点数を取れる勉強法はないように思いますが、参考書などの回答例を自分でも書き写してみて正答の言い回しなどを体に刷り込ませる作業をしていました。
あと、応用情報などの記述は「必ず回答文は問題文にある」という鉄則があり、該当箇所を抜き出すもの、というルールが自分の中にあったのですが、上級となると背景・文意から回答を作成するスキルが問われているように感じました。参考までに。

最終は午後Ⅱ。
3つの設問に対して、合計2,000字から3,000字での論文を筆記で書き切る、という試験です。
一見自由なので対策が不要と考えられがちな試験ですが、プロマネのときに失敗した経験をもとに事前にプロットを考えることに時間をかけました。

あと重要なのは「なりきること」。

自分の関わったプロジェクトを題材に論文を書くわけですが、やったことなどをすべて書くのではなく、ITストラテジストとして関わったことのみにフォーカスを当てることを強く意識しました。多少冗長になったり、文意がつながらなかったりした部分はあったような気がしますが、視点・立場だけはぶれないように、ということです。
ボリュームは制限字数の約8割程度で若干不安がありましたが、なんとかA評価でめでたく合格することができました。

参考書は下の1冊のみです。午前問題のCDや論文例などが豊富に載っていてこれ1冊で十分、という内容でした。
■ITストラテジスト教本

さて、どんな資格であれ取っただけでは意味がありません。
これを武器にどう自分の活動に活かしていくかを考えなければ。


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