3分で教えます! vol.5 「IT業界での働き方」

3分で教えます! 第5回はIT業界における「働き方」を取り上げます。

近年働き方改革が進み、様々な業種で色々な働き方が広がってきています。特にIT業界においては仕事内容の性質から多様な勤務体系が取りやすく、浸透していっているといえます。

意外と多い社員雇用

さっそく前置きと逆行したような内容となりますが、IT企業においての社員と非正規社員の割合としては8:2ほどと正社員の占める割合が高くなっています(他の業界と比べると非正規の割合はかなり高い値ではありますが)。ただし、ここには少し数字のからくりがあります。IT業界では業務やプロジェクトを請負い、客先常駐するケースが多いです。
例えばサーバーの管理業務はA社に、入力業務はB社に、といったように同じ職場でデスクを並べて仕事はしているのだけれど、自社の正社員じゃない、というケースです。業務を請け負ったA社、B社は技術者を社員として雇用し、「正社員」を発注元に派遣している構図です。このケースの場合は雇用形態から見るとそれぞれの会社ではすべて正社員扱いとなります。
私自身、請負契約として3年ほど、プロジェクトの対応として客先常駐を半年ほど経験したことがありますが、自社だけでなく先方の会社の業務文化や仕事の進め方、インフラ体系に直に触れることができ、視野を広げる観点では非常に有意義なものとなりました。色々と刺激・変化を受けて成長したいと考える方にはマッチした働き方といえそうです。

上記のような客先常駐の形態を「特定労働者派遣事業」といいます。対して派遣先が決まった際に派遣会社と雇用契約を結び、客先で勤務する派遣社員の形態を「一般労働者派遣事業」といいます。働いている風景だけでは正直見分けはつきませんが、指示系統・求められる成果などに違いがあります。

増加しているテレワークという働き方

一方働き方としては会社に出社しないテレワークが浸透し始めています。
テレワークとは総務省の定義では、「ICT(情報通信技術)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方です。 」とあり、雇用型と自営型に分かれます。
雇用型では在宅勤務が主なものとして普及していますね。出産・育児・介護などで出社が困難な方でも勤務できるようになるのは労使どちらにとっても有意義です。
自営型としてはSOHO・フリーランスといった外部への業務の委託を行うことで専門性の高い業務を外注し、企業自体の負担を軽減する狙いがあります。
雇用型・自営型どちらにしても普段のやりとりはメールや電話会議で行い、オフィス自体の使用が減るので
・オフィスの電力消費量が43%減、家庭合算でも14%減(総務省「テレワーク(在宅勤務)による電力消費量・コスト削減効果の試算について」より)
・ペーパーレス・交通費減
といった経費削減も実現できているようです。
また災害などが起こった際に、情報・資産へのアクセス元を分散させておくことでリスクを回避できることからBCP(事業継続計画)の一環としても評価されています。
そんなテレワークの導入率は以下のグラフのようになっています。
テレワーク普及率グラフ  (引用 総務省:働き方改革とICT利活用)
ぐんぐん右肩上がり、とはいかないものの、ゆるやかではあるが確実に増えてきている、といったところでしょうか。今後の動向を注視、といったところですね。

上記の数字以外で同資料では、導入した企業の20%が「非常に効果があった」、33.4%が「ある程度効果があった」と半数以上の企業が効果を認めている数字もあります。またテレワーク導入と未導入企業の比較では、導入した企業のほうがここ3年売上・経常利益が増加している、といったデータもあります。数字が好調だからテレワークを取り入れている、という見方もできるのでこの数字からだけでは直接の因果関係は読み取れませんが少なくとも売上・利益の阻害要因にはならない、ということは言えそうです。今後の拡大、導入を始めるための課題としては、セキュリティ、社員間のコミュニケーション、テレワークに合わせた評価制度、などがあげられていました。

いかがでしたか?

今回は働き方・雇用形態について説明しました。私自身がこの春からフリーランスとなり職場が自宅となりました。時間の自由は間違いなく増えましたが、情報を得るための手段・ネットワークについての変化が激しいですね。これからも試行錯誤が続きそうです。まずはこのブログを通じてインプット・アウトプットを実施していきます。

これからも色々なテーマを取り上げていきます。リクエストなどあればページ下部のコメントから送ってください!


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