データセンターイメージ

まるで映画の世界。MSが海底にデータセンターを設置(2018.6.7)

本日は気になったニュースをピックアップ。
MS(マイクロソフト)が6日、「英スコットランド北部オークニー諸島(Orkney Islands)沖の海底にデータセンターを設置したと発表した」とのことです。
まだまだ運用テスト段階のようですがSF映画、アニメの世界で起こっていたことがまたひとつ、現実になろうとしています。
(映画「ミッションインポッシブル」やアニメ「ルパン三世」ではそういうシチュエーションがあるようです)

そもそもデータセンターとは

データセンターとはサーバー(高性能なパソコン)を動作させ格納するための建物のことを指します。
従来はサーバーも会社内の部屋に格納されるのが当たり前でしたが、ITサービスの多様化・規模の拡大などに影響され、
サーバーの台数というのも必要となってきました。
通信回線網の普及と高速化が実現したのに伴い、サーバーを自社に置く必要がなくなったため企業がデータセンターに利用料を支払いサーバーを預けるのが一般的になっています。
データセンターの役割としてはサーバーを止めることなく稼動させることに尽きます。
停電対応や災害対策、厳重なセキュリティと費用を掛けて保守を行っています。
セキュリティが重視されるので住所も一般的には公表しておらず、当然関与者以外は立ち入りができないようになっているのが一般的です。

Googleのデータセンターはこんな感じ

以下Google社が一般公開したデータセンターの写真をもとに説明します。
データセンター外観

ノースカロライナ州にあるデータセンター外観。Googleらしくおしゃれな雰囲気です。日本のデータセンターはもっと質素なビルという感じのものが多いです。

データセンター内部

内部に入るには何重かのチェックを受けないといけません。当然事前申請で書類を提出する必要があります。
そしてデータセンターの内部画像がこちら。ラックが区画されて設置、その中にサーバーが複数台設置されているイメージです。本当にサーバーしかない部屋です。一般的に部屋内では飲食禁止、携帯禁止だったりします。
何度か入って作業をしましたが、生活音がなく機械の動作音しかしない部屋で落ち着きませんでした。
誰にも邪魔されない、ということで集中できるという意見も・・・。このあたりは人それぞれですね。

コントロールルーム

データセンター内のコントロールルーム。
施設に異常がないかなど施設機器の健康状態チェックを24時間365日行っています。

リフレッシュルーム

当然大勢の人が働く場所なので休憩室もあります。
データセンター自体が都市部を離れた場所に設置されることが多いので食事も摂れるようになっているところもありました。
Googleではサウナがある場所もあるみたい。

この施設を海底に設置します!

データセンターの概要を掴んでもらったところで本題に戻りますが、MSはこの施設を海底に設置してしまおうとしています。
メリットとして挙げられているのが
・施設の冷却が安易・安価
・施設が使用する電力は風力・潮力の再生エネルギーを使用できる
・人件費やそれに伴う施設などが不要なので、運用コストがかからない
・セキュリティが向上?
  →これはどうなのでしょう?さすがに地底にある施設を強襲するようなことはない?

デメリットとしては
・機器に対して直接メンテナンス・修理ができない
・環境に対しての影響があるのでは?

とのこと。当然1台が壊れた程度で動かなくなるような仕組みではないと思いますが、直接触れないのはやや抵抗がありますね。

今回のテスト運用するサーバーは864台、12mの円筒状のカプセルのようなものに入っている写真がありました。
これを海底に沈めるようです。

データセンターカプセル

IoTやビックデータが進むと当然処理するサーバーの台数も必要となってきます。
重要性・リアルタイム性・可用性が問われないデータを保管する場所としては有意義な手法かなとは思います。

近い将来、海底のサーバーにアクセスして映画や音楽をストリームで楽しむ、なんて日が来るかもしれません。
そんな光景にちょっとロマンを感じる志築でした。


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