プレミアムの次はシャイニング。定着なるか「シャイニングマンデー」。(2018.08.13)

経済産業省が「シャイニングマンデー」なるものを提唱しているようです。月曜の午前中を休みにすることで、土日をより有意義に過ごせるように、ということのようですが・・・。

そもそもプレミアムフライデーはどうなったのか?

皆さんご存知のとおり、現在はプレミアムフライデーが推奨されています。2017年の2月に始まった、「月末の金曜は15時に仕事を終わろう」という政策です。
実際施行直後はニュースなどでも取り上げられ、当日は早く切り上げられた人もいて一定の効果が出ている、という発表もあったようです。
しかし、1年半経過した現在、まったく浸透していないと断定してしまっていいのではないでしょうか。

ネットで調べてみても、プレミアムフライデーの有効活用例を書いている記事よりも「なぜ、普及しなかったのか」というテーマのほうが多く見つかります。
試合終了前にすでに敗戦の理由を分析しているような状態です。

では、なぜ定着しなかったのか?

まず大きくは”月末の”金曜日、というところだったようで、やはり月末時期は月次の締めの処理や数字の追い込み時期にあたり、ただでさえ時間が足りない時期。そこで休めといわれても・・・、という声が多くあります。

また利益を享受するはずだった飲食業界からも反対の声が。

15時に退社した人が連なって飲みにいくような光景はあまりなく、みなさん自宅で家族と過ごしたり趣味の時間に当てたり、というケースが多く、売り上げの見込める給料後の金曜の夜という時期だけに逆に大きな痛手になったとか。
導入当初はどうなるかわからずバイトのシフトを増やし人を確保していたが見事に空振りだった、と苦笑いしていた店長がいました。

働き方改革との関連は?

なかなか広がりを見せないプレミアムフライデーに加え、今回の「シャイニングマンデー」。
これはもう古い考え方かもしれないのですが、私が社会人になった当初は上司から「月曜と金曜は絶対に休むな!」と教育されていました。特に月曜は週末に起こった事態に対しての対応が生じるかもしれないし、1週間の段取りを決める重要な日、という位置付けで、実際社会人を長く経験してその意味もわかりました。

また個人的に先日可決された働き方改革、高度プロフェッショナル制度との兼ね合いも疑問です。

高度プロフェッショナル制度では時間や曜日に捉われず、裁量性を労働者に持たせ多様な働き方を実現する政策だったかと思うのですが、他方で曜日の限定をしてしまうと生産性を上げるのが難しくなるのでは?と疑問に思います。
このあたりは厚生労働省と経済産業省と管轄が違うので関係ないよ、ということになるのでしょうか。

それに加えてのサマータイム導入も

最後にオリンピック対策としての「サマータイム導入」も話題に上がっています。あとこれは定着していると思われる「ノー残業デー」などがありますね。
これらが本格的に動き出したら、段取りを考える上で取引先の営業時間にもシビアにならないといけなくなり余計に手間が増えていきそうです。

ちょっと今回のシャイニングマンデーに対して批判的になってしまいましたが、金曜がだめだったから月曜で、ではなく必要であれば法整備含めて動かしてしまい、社会・インフラをそれに合わせて変えていく、ということが必要なのではないかと思っています。
まだアイデア段階の「シャイニングマンデー」。
今後どうなって行くのか注視してみようと思います。


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