独学で合格! 中小企業診断士 「運営管理」

中小企業診断士「運営管理」に独学で科目合格した実際の勉強方法を記しておきます。これから受験してみようと考えている方などの参考にしていただければと思います。

平成30年度の運営管理

まだ正式な合格率などが出ていないのであくまで個人の所感ですが、H30年度は難易度が高めだったと感じました。
これは試験当日の緊張感などもあったのかもしれませんが、過去問を解いたときは40~50分で解けていたのが当日は90分でもやや足りませんでした。

色々感想を見ていると出題の方法が例年と変わっていたとの意見がけっこう見受けられました。

第16問と18問で検査・統計の問題が出ていたり、32問でセービング法が出たり、24問で照明の突っ込んだ問題が出たあたりは明らかに過去と傾向を変えてきているのを感じます。
2019年度に向けて押さえておくべきポイント・式などが増えると思われます。
こういった問題は対策が非常に困難となるので、「残りの90%程度の問題を67%の正解率」で合格基準である全体の60%の点数となるので、安定して合格できるようにこのあたりのラインを目標としたいところです。

勉強方法

※2019年度の試験範囲は発表されていませんが、例年と同様と仮定します。
まずは全体の学習時間ですが、

2ヶ月:約100時間

正確に測っていませんが、上記の時間くらいはかけました。大体標準的かなと思います。

以下私が行った勉強法です。

まず運営管理は大きく分けて「生産管理」と「販売管理」に分かれます。
「生産管理」は製造・加工の工場でのラインや品質管理などに携わっていればアドバンテージが、「販売管理」は小売店舗や物流倉庫などで販売・流通・在庫管理に携わっていれば有利となる分野です。
私は小売や在庫管理に携わっていたことがあるので販売管理は後回しにし、まずは生産管理を重点的に学習しました。
過去問を流し読みした時点で半分以上はわからない問題だったので、まずは過去問を解いてみる、という手順は省きました。
よく「自分の実力と出題傾向と対策を練るために最初に過去問を解こう」という勉強法が推奨されていますが、個人的には反対派で、その分野に精通していない人間は傾向も掴みきれないし、対策を誤る可能性が高い、と思うからです。
その点、参考書などは過去の傾向を分析して範囲を絞ってくれていますし、重要度も記載されていたりします。
そういった内容の選定も込まれての参考書であり価格なのでそこはプロに任せよう、という主義です。
あくまで個人的主観ですが。


参考書はメインとして同友館のものを使用しました。
生産管理で39,販売管理で36の計75の論点(チャプター)に分かれているので、一日2,3個で1ヶ月で一通り回しました。
記憶にあるのは、途中経営工学のIEやまちづくり3法などで細部を拾いきることができませんでしたが無視して予定を進めることを重視しました。

ここまで進めて一度過去問題にトライしたのですが、結果は散々で合格圏内とは結構な離れが。

ただ、全体点では駄目だったものの、「これは学習した」という問題の正解率は60%を超えていたので、
学習方法は誤っていないと若干の自信を持ったことを覚えています。

では、あとは知識のテリトリーを増やすことに注力しよう、ということで、TAC出版の「スピードテキスト」を購入しました。
確かに同友館のはカテゴライズされていて見やすいのですが、ページ数の都合なのか絶対量が足りないのです。その点、TAC出版の分はページにぎっしり情報が載っており、リファレンスとしての用途にぴったりでした。
基本の流れを同友館で、未知のワードや深堀りが必要なものについてはTACで、と役割を変えることで情報の補完ができ効率があがったのは間違いありませんでした。

過去問との付き合い方

試験前1ヶ月は過去問を解くことを中心に行いました。最終的に直近3年分は3回ずつ、それ以外の2年分は2回ずつは回しました。

各計算式などもこの時期に覚えこみました。言葉で覚えにくい式は具体的な問題文と一緒に数字を叩き込みました。(非効率?)

2巡目あたりから傾向と範囲が自分の中で固まり、同程度のレベルであれば合格できるかなという自信が出てきたのを覚えています。

参考書以外の勉強法

参考書以外の勉強もしました。おそらく参考書を読んで過去問を解くだけでは合格していなかったと思います。

生産管理では、製造業のフローやシステム化を取り上げている書籍を、物流については3PLについて書かれた本などを図書館で借りて読みました。
参考書では表現しきれない現場の運用や問題点などが書かれていて知識の裏付けになるのでこれはオススメです。

あとは学習中、初めて聞いたような言葉はその場でWEB検索。大抵のワードはwikiに載っていたり、親切な方がわかりやすく解説してくれているページがあります。正誤は自己責任ですがその場で解決できるので、これもオススメです。
学習中、自分のペースで検索しながら進められるというのは独学の利点なのでは、と思います。

でん、と構える

試験2週間前くらいになると確実に合格に近づいてくるという感触と同時に、「押さえきれていないマイナー分野や細部が固まって出題されたらどうしよう?」という不安が大きくなってきました。
これについて、学習範囲を広げる時間と気力があればやるに越したことはありませんが私の場合はあえて取り組みませんでした。過去の傾向を重視し、頻出される問題、いわゆるABランクを抑えることのほうが大事だと思ったからです。まったく歯が立たなくても25%の正解率はあるわけですし、試験作成者も”落とすための試験を作るわけではない”と考え、気を楽にするようにしていました。

独学でのポイント

最後にポイントですが、過去問が解けるようになればそれは正しい勉強法、ということに尽きます。
独学だと自分の現在位置や方向がわからず、不安になるときはあると思います。
ネット上のコミュニティなどを覗いていると自分より進んでいるような気がすることもあると思います。
が、結局は問題がどれくらい解けるかの勝負なので問題とだけ向き合う姿勢が肝心、と今回の学習を通して感じました。

最後になりますが、自分が参考にした書籍を紹介しておきます。



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